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終戦記念日に思う


73回目の終戦記念日を迎えました
戦争を知らない私にもこの日はやはり特別な日です

特攻も覚悟して入隊した(S19年)宇和島の海軍予科練ではすでに乗る飛行機も無く、
途中で教育そのものも中止されたので、敗戦に向かっていたことは一目瞭然であったこと
上官から「敵が上陸したら地雷を抱えて突っ込め」と言われ、この先どうなろうが生きて
親兄弟に会うのはかなわないであろうことを悟ったと晩年、話してくれた父

母は日露戦争の軍人だった父親を見て育ち、女でも’お国のために役立てる’従軍看護婦を
志し、フィリピンルソン島に派遣されたものの最後はまともな看護活動などできるはずもなく、
ジャングルを彷徨う逃避行の末、終戦を知りました

父は多くは語りませんでしたが、鹿児島の陸軍に入隊した同級生が特攻隊として
知覧から出撃し戦死したことを話すとき、いつも泣きました
母は二十歳そこそこで亡くなった戦友と、生きながらえた自分とはどこが違っていた
のだろう・・・とずっとずっと心に引っかかっていたようでした

父も母も戦争で受けた心の傷は死ぬまで癒えることはなかった・・・

戦争で幸せになることなんて何ひとつもありません
悲惨な戦争を二度と繰り返すことがなきよう祈りを込めて・・・

     08.1508.15


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コメント

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No title

お父さまもお母さまも、戦争で辛い経験をされたんですね。
20代の女性たちがジャングルを逃避行、想像を絶します。
お二人とも心の傷を抱えて、支え合ってこられたのでしょうね。

我が家は両親とも戦争には行っていませんが
父の兄が戦病死していて、その人の話は
父からはほとんど聞いたことがありません。
後になってその上の兄が、田舎の文集に書いたものを読んだら
相当に悲惨な目に遭っていたようです。
父にとっても辛い思い出だったのでしょう。あの時代の人たちは、それぞれに、心に傷を抱えていたのでしょうね。

私たちくらいが、戦争を経験した世代に
直接話を聞いた最後の世代になるのでしょうね。

Re: No title

amocs さま

近い将来、戦争体験者はいなくなってしまいますが
何とか語り継いでいきたいものです。
伯父さまが戦病死されたのですね。外地に行かれていたのなら
遺骨はほとんど帰らなかったのでしょうね。むごいことです。

父は戦地には行っていませんが、父親を早くに亡くし貧しい暮らし
をしていたので、「自分が死んでも恩給で母親が暮らせる」と
思い入隊したそうです。そんな決断をまだ二十歳にも満たないのに
しなければならなかった時代・・・。想像を絶します。

No title

今日は終戦記念日、高校野球見てたのですが、正午のサイレンで、いっしょに黙とうしました。ご両親ご苦労されたんですね~。
でもあの時代、誰もがそうだったのでしょうけど、行きて帰れただけでも幸運だったのかもしれませんね。
私の両親も、父は兵隊で、中国奥地に。
無事生還しましたが、その時持ち帰った病気で若くして亡くなりました。母も台湾引き上げで、財産全部失くしての、辛い戦後だったようです。私は戦争を知らない世代ですので、戦争の本当の怖さは知らないのですが、それでも今の若い方よりは身近に感じますよね。
だから、少しでもわかるように、自分たちの孫には話そうと思います。それが義務化とも思いますので。でも半分くらい伝わってるのかな~?(笑)

終戦記念日

okkoさんのお父さんお母さんの戦争の体験談をこのブログで聞くことができて、本当にありがたいと思っています。
73年もの歳月が流れ、意図的にまたそうではなくても、事実が違うものになって残っていく、そんな恐さを感じる今日この頃の社会のあり方です。体験された方々の貴重なお話を何とか、そのまま、次の世代に伝えていかなければと思います。
今日も、NHKのスペシャルで、戦争の無残な結果に責任を取らない指導者のことを取り上げていました。
okkoさんが、記憶に残しておられるお父さんお母さんの、体験した人にしか語ることのできない戦争の真実を、今後も是非聞かせていただきたいと、願います。

Re: No title

つばきやま さま

戦地には行かずとも、あの時代に生きた方たちは
想像を絶する体験をされているのですね。
私の父も台湾からの、母は朝鮮からの引揚者です。
まさしく一文無しからがんばって今の私がいると
思うとありがたいというほか言葉がありません。

「聞いた話」でしかありませんが、できるだけ語り継いで
いきたいものです。

Re: 終戦記念日

蓮の葉 さま

戦争は戦っている人たちだけではなく、何の罪もない
国民が犠牲になる・・・戦争を始めた人たちはこの事実を
どう受け止めているのかと怒りが湧いてきます。

原爆を落とされた広島・長崎、占領されていた沖縄・・・
戦争を知らない世代になってもずっとずっと残る傷
絶対に忘れてはいけないことだと思います。