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芭蕉さんと「とくとくの清水」


6月のとあるお茶の稽古日
この日の主菓子は膳所(ぜぜ)の老舗和菓子店
”亀屋廣房”製「とくとくの清水」でした
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亀屋廣房HPより 銘「とくとくの清水」

でもどうして清水なのに琥珀色なのと・・・??

と言いますのは・・・
大津市南部の「国分山(こくぶやま)」には松尾芭蕉の
「幻住庵(げんじゅうあん)」(昭和10年に再建その後新築)があります
DSCN6469_20190725160217607.jpg

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芭蕉は奥の細道の旅の後幻住庵に4ヶ月滞在し
その時の暮らしの様子を幻住庵記に記しました
そして庵を少し下がったところに清水が湧き出ているところがあって
この水を汲んで自炊したことが書かれています
それが「とくとくの清水」なんです
とくとくの清水
左 肝心の写真がうまく撮れなかったのでパンフレットより
右上 雨で濡れて読みにくい・・・
右下 とくとくの清水から流れ出す湧き水

こんこんと湧き出てくる清水・・・
その周りには苔むした石や岩

清水そのものではなく周囲の石や岩の様子を
そう、菓子はこの様子を表していたのです(長くなりました・・・(^^ゞ)

幻住庵記の結びに記された
「先ず頼む 椎の木も有り 夏木立」の句碑
DSCN6474.jpg
幻の棲み家同様の人の世にあって
まずともかくも頼むところの棲み家が
この椎の木の下だ   という意味だそうです

芭蕉さんの故郷は伊賀ですが近江が大好きで
お墓も膳所の義仲寺(ぎちゅうじ)にあります
DSCN6473.jpg

幻住庵のある近津尾(ちかつお)神社
毎年10月に「芭蕉祭」が開催されます
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コメント

非公開コメント

こんにちは♪

okkoさん、昨日はありがとうございました。
okkoさんち進んでいましたのね^^

芭蕉さんも近江の国が好きだったのね。
それでかしら、伊賀と大津は姉妹市なんですよね。
でも幻住庵記のことは知りませんでしたww

とくとくの清水、美味しそうですよ!
お茶は季節のお菓子が楽しめていいな~♪

Re: こんにちは♪

miyakoさま

大津と姉妹都市でしたか~、きっと芭蕉さんつながりでしょうね。
それしかありません!(笑)。
いろんなところを旅していて近江を愛してくれるというのは
とっても嬉しいことです。
miyakoさんもぜひ一度幻住庵に来てみてください。
めっちゃ、地味ですけど・・・(^^ゞ。

和菓子のとくとくの清水は黒糖の味で、冷えていたら
もっと美味しかったかなぁ・・・。

No title

いや~~~美味しそう!
琥珀色!
食べたいっす!

Re: No title

ばんばさま

美味しかったですよ~。
あっさりしてていくつでも食べられそうでした(*^_^*)。
美味しい和菓子につられてお茶を習い始める人も
いますもんね(>_<)。


No title

おはようございます^-^
膳所に小学生、中学生まで9年間通学してましたが、
和菓子屋さんのことは全然記憶にありません。
膳所から錦駅方面に歩いてましたが、その間にはなかったのかな?
あってもそのころは興味がなくて記憶にないのかも知れませんね。
芭蕉は、伊賀が故郷なんですね~
勉強になったブログ記事でした!

Re: No title

あとほさま

あとほさんが通学してらした頃からあったかどうかは
定かではないのですが、京阪膳所本町と中ノ庄駅の間なので
きっとご存じなかったと思います。

幻住庵に近い小学校では芭蕉祭に合わせて俳句を詠んで
庵の周りの木々に短冊として吊るしています。
伊賀市と大津市は姉妹都市だそうですよ!

No title

おいしそお〜。(^^)
この時期はやっぱり、寒天・くず・わらび餅ですよね。
老舗の和菓子は、シンプルでも、謂れがあって趣がありますね。

幻住庵、よいですね。
芭蕉に愛されたという、郷土の誇りですね。

Re: No title

amocsさま

あっさりしていてぺろぺろペロペロッと食べてしまいました。
寒天と黒糖ですぐ作れそうな気がします(笑)。

和菓子は季節感と趣があって奥が深いですね。
芭蕉と縁があるわりには大津には俳句が定着していない
ように感じます。松山なんかは投句箱があちこちにあった
ように思うのですが・・・。

No title

湧き水が琥珀色不思議ですね
我が静岡県も水は何処へ行っても美味しいです
ありがたいですね

Re: No title

natutubakiさま

琥珀色の清水・・・私の書き方が悪くてごめんなさい。
文章の訂正をいたしました。ありがとうございます。

静岡県はやはり富士山の恵みでしょうか、名水がいっぱい
ありますよね。

No title

お茶のお菓子も涼し気で美味しそうですね。
梅雨の季節にはピッタリのお菓子ですね。
お菓子にも深い意味があるのですね。
ついついパクパク食べてしまいそうですが、
こうして意味などを考えながらいただくと、
お点前にも一層力が入るのではないでしょうか。
滋賀には生活圏内で湧き水を楽しめる所が
沢山あるのですね。

芭蕉の故郷が伊賀と言うのも初めてしりました。

Re: No title

katatakaさま

お茶の稽古の楽しみの一つは茶菓子です(*^^*)。
こうやって地元にちなんだものだと本当に味わい深いです。
でもついついパクパク・・・なってます(>_<)。

湧き水っていう響きもいいですよね。残念ながらここの水は
「飲まないでください」とかいてあるのですが・・・。
katatakaさんの行かれた醒井・地蔵川の「居醒の水」は
名水百選に選ばれているようです。

> 芭蕉の故郷が伊賀と言うのも初めてしりました。
  芭蕉は伊賀の生まれであったことからか、実は忍者で
  諸国を歩いたのも諜報活動だった・・・なんていう説もあるそうですよ。